清原の引退に秋風を感じながら・・

2014年8月15日

 清原もユニフォームを脱ぐ・・・

 桑田に引続き、同じシーズンで時代の寵児であったKKコンビがついに両雄揃っての引退となった。
 王監督の時にもそうだったが、無性に寂しさが込み上げてくる。
 桑田・清原は、自分と全くの同年代なので、余計にそう感じるのだろう。

 一時代が過ぎ去った気がするな。
 我々世代も40代となったわけで、いわゆる不惑だが、自分はまだ惑ってばかりだなぁ・・
 桑田と清原の駆け抜けた時代は、きっといろんな人の脳裏に鮮やかに残ることだろう。

 テレビを通じて、清原を初めて甲子園で見たときは本当にたまげた。
「これが同じ学年の人間か!」と。
 桑田も凄かったけど、清原のほうが鮮烈だったね。
 当時常勝だった水野さん率いる池田高校を破ってしまったんだから。

 甲子園では滅茶苦茶打ち、3年の夏には5本もホームランを打ったわけだけど、強烈に覚えているのは、後に大洋に進んだ中山(高知商)から、特大の一発を打ったシーンだ。
 中山の球も速くて、恐らく145Kmくらい出ていたはずなんだけど、それをものの見事にレフトスタンド上段まで運んでしまったわけだ。
 推定140mとか言われていた。

 たまげたな。
 高校時代は、頼むからPLとは当たらないでくれ、と本気で思っていたし、そう思っていた高校も多かったんじゃないのかな。

 まぁプロに入ってからも1年目で3割、30本、70打点だもんな。
 今も騒がれる高校生がいるけど、1年目からそれだけの結果を出せる人間はいないよな。
 これからも現れないんじゃないのかな。

 西武では、本当に4番の仕事をしていたな。
 点数が欲しいところで、きちっと単打を打ち、打点を上げるような器用な打撃が印象的だったけど、やはり清原を語るのは、野茂だったり、伊良部だったり、あるいは松坂という剛球投手との力と力の対決だね。

 松坂は、
「なぜか真っ直ぐで勝負したくなる。バットをへし折りたくなる」
と言っていたが、野茂や伊良部も同様の心境だったのだろう。

 なぜか力勝負を挑みたくなるような、そうした男気こそが清原の真骨頂だったのだろう。
 あれだけファンを集めるんだから、本当に大したもんだよな。

 それにしても、晩年は怪我との戦いだった。
 そうした意味では本当にご苦労様だ。
 清原は酒も良く飲んだようなので、不摂生も少しはあったような気がするね。

 あの存在感は、どこへ行っても変わらずにボスのような感じだった。
 ああいう観客を熱狂させる選手がこれから出てくるのか、疑問だな。

 しかしイチローもシーズンを終えたばかりで来たんだから、清原はなんか凄いよな。

 それにしても王さんの一言が素晴らしい。
「生まれ変わったら、来世は一緒のチームでホームランを打ち合おうな」
 という言葉を清原に掛けたらしいけど、王さんという方はとてつもなく凄い方だ。
 ニュースを見ていて、本当に感動した。なかなか言えるような言葉ではないよね。

 ところで桑田は球場に来ていなかったのかな?
 イチローだけでなくて、桑田もいれば良かったのに。

 ああ、野球界が寂しくなるよ。
 まぁでも本当にお疲れさま清原、今宵は散々飲んでくれ!

雑記録

Posted by 菅野 哲正